卒業生の受験体験記(令和7年度入試)
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Aさん 広島大学 総合科学部 国際共創学科 合格
私が受験期間を通して大切だと感じたのはいかに自分のメンタルを守るか、ということです。一般選抜に限らず、推薦や総合型選抜においても最終的な問題となるのはメンタルです。こんな簡単に「メンタルです」と言っていますが、これが最も解決困難な問題です。受験期に入ると、日常的に行なっていた自分の機嫌を取る方法に制限がかけられることがあります。私は映画が好きなので映画館に行くことが一つの幸せでしたが、行く機会がなかなか作れませんでした。娯楽が制限された分、美味しいご飯をたくさん食べました。友達と勉強終わりにご飯を食べに行くことが何よりの幸せでした。人間にとって不可欠な栄養を摂りつつ、メンタルにも効くという幸せパックです。時間は活用できますが太ります。私にとっては食が自分の精神を保つ方法でした。このくらい小さなことでいいです。それでも受験に対するモチベーションは大きく変わっていきます。私がこの受験期を通して一番辛かったのは、総合型選抜の対策です。私はこの学科に一般選抜で合格しました。総合型選抜は不合格でした。私の志望学科が国際的なものを扱う学科であることから、総合型選抜は英語面接40分という日本語が母語である私にとってはきついものでした。慣れない言語で、まずは意見が述べられるように、そして、その意見が首尾一貫しているように。その前にリスニングスキルも必要じゃん…!というようなハードなものでした。結果不合格となってしまったのですが、今振り返って考えると、あの時少しでも心が木っ端微塵になっていたら、一般選抜まで気持ちが保てなかっただろうと思います。当時の自分を褒め称えたいです。えらい、自分。総合型選抜当日の試験終了後もしっかり美味しいご飯を食べさせてもらいました。いかに私がメンタルケアを食に依存させていたかが分かります。それでもこのメンタルケアがあるとないとでは大きな差が出ると思います。
これから模試の回数も増え、本格的に進路を最終決定する時期が来ます。これといっておすすめの勉強法はないので語れませんが、一つ言えることは、模試の問題冊子は絶対に保管しておきましょう。使えます。採点する時はなるべく問題用紙に解答を書かないほうがいいです。後で見返した時にすぐ答えがわかってしまうので。これは数少ない私のおすすめです。特に暗記教科。ある程度頭に入れたら、あとは問題をたくさん解きましょう。これ、伸びます。長々と語りましたが、みなさんの小さな幸せを見つけることが受験期では大切になります。音楽とか散歩とか、自分に合った幸せを探してください。私と同じようにその幸せが食へと動きそうな方も罪悪感を抱かないでください。ダイエットは明日からではありません。ダイエットは大学入ってからです。
Bさん 広島大学 教育学部 第一類 初等教育学プログラム 合格
私は広島大学教育学部初等教育プログラムに一般選抜で合格しました。
私はもともと勉強が得意で模試もいい点を取り続けていたわけではありません。2年生の12月頃から受験勉強を始めたため、2年生時の7月、11月頃の記述模試では偏差値も40台半ばであり、英語の偏差値が38のものもありました。また、私はフロンティアクラスでもなく塾にも通っていなかったため、周りの環境が特別良いわけでもなく、3年生の6月頃まで陸上競技部に所属し練習を行い、毎日往復30キロ自転車を漕いで登下校していました。正直環境的にも身体的にもあまり良い状態ではありませんでした。そんな中、参考書を使った独学で広島大学に合格するほどの実力をつけることができました。そのため、「本気で勉強をすれば誰だって高いレベルの大学にも行ける」と思っています。この受験の経験を踏まえて、大切だと感じたことを3つにまとめました。特に国公立大学、難関私立大学を目指したい人がいたら聞いて頂きたいです。
1つ目は家で勉強をしないことです。家で勉強を集中して何十時間もできる人は本当に素晴らしいです。しかし、そういう人は少ないのではないのかと感じています。スマホを触ってしまったり横になってしまったりと家は誘惑が多すぎます。なので、公民館や学校の自習室、通っている人は塾での勉強をおすすめします。私は公民館をずっと利用させていただいていました。また、誰か1人でも友達を連れて行くことをおすすめします。自分1人だと「もう疲れたし帰ろう」と、勉強をやめてしまいがちです。私のように公民館でやるのであれば毎日閉館時間の22時を目指しましょう。
2つ目は今の志望校のレベルと自分の実力を見比べてやるべき勉強時間を決めましょう。目標は高くとありますが、4月に立てている志望校に実際に合格できる可能性はかなり低いと思っています。私自身ももともとは広島大学の教育学部の中でも他の学科を志望していました。しかし、そのレベルには到達することができず初等教育を受けるように志望を変えました。沼田高校で1年間いろいろな人の受験状況を聞きながら勉強をしてきましたが、少し受験を軽く見ている人が多いように感じました。大学入試は高校入試とはレベルが違います。皆さんが想像している何倍も難しいものだと思ってください。毎日何十時間と勉強しないと今の志望校には合格できないと考えてください。きっと自分自身もどこか軽く見てしまっていた所があったのだと思います。関関同立やMARCHも私立で受験科目が少ないからと言ってそう簡単に入れる場所ではありません。コツコツと勉強を頑張ってきた人、天才肌な人からは容易なことかもしれませんが、私のようなレベルの学力からから難関大学を目指すならば、さまざまな進学校の生徒に追いつき、そして超えていかなければなりません。逆転合格のためには皆さんが考えている以上の勉強時間が必要です。勉強の貯金はいくらでも作って良いため、できるだけたくさんの時間を勉強に費やすようにこの1年は心がけてください。
3つ目は最後まで諦めないことです。受験は本当に何があるかわかりません。僕自身諦めようとしたことはたくさんありました。成績が思うように上がらずA判定やB判定を見ることはありませんでした。共通テスト本番の1日目の1教科目、得点源にするつもりだった日本史で頭が真っ白になり吐き気を感じ、手を挙げて受験会場から飛び出そうともしました。なんとか気持ちを落ち着かせ倒れそうになりながらも1日目を終えました。結果としては、模試では7割なんて超えた事もなかったのですが、共通テスト本番では余裕で7割を超えることができました。あのとき手を挙げていたら、志望大学に出願することはできず悔いの残る受験になっていたでしょう。
受験は最後まで何があるかわかりません。受験前日は3時間しか眠れず、本番では問題文を読み間違えるなど思ってもいないことばかり起きました。今皆さんにできることはとにかく量をこなすことです。少しでも多くの人が志望大学に合格できることを願っています。
Cさん 広島市立大学 情報科学部 合格
私が総合型選抜の入試を通じて大切だと思ったことを紹介します。
その前に、総合型・学校推薦型選抜などを受けたい、受けようか考えているという人に最低限出来ておいたほうがいいことを教えます。それは「提出物を出す癖をつける」ことです。面接、プレゼンテーション、志望理由書、志願理由書の準備については、完全に「自己責任」です。もちろん、先生方は面接練習や添削等、面倒を見てくださいます。しかし、普段の提出物ほど面倒を見てくれるわけではありません。プレゼンテーションの資料作成や志願理由書などの必要書類の作成も日頃の提出物ほど急かされません。なので、総合型選抜を考えているなら提出物を日頃から期限を守って提出する癖をつけましょう。
まずは、オープンキャンパスに行ってください。それが大学入試の最初の一歩だと思います。まだ志望校が決まっていない人は、とりあえず近場でもいいのでオープンキャンパスに参加してみてください。もちろん、ただオープンキャンパスに参加するだけでなく体験講義を受けたり学部紹介をしている大学生・大学の先生方と会話したりするなど大学の情報を集めることが大切です。また、もう既に志望校が決まっている人も最後にもう一度、オープンキャンパスに参加してみてください。そうすると自分の中で覚悟が決まります。
総合型選抜を受験しようか考えているなら、もう一度志望校のオープンキャンパスに参加してください。その際にはただ参加するだけでなく、必ず模擬講義などに参加してみてください。できれば模擬講義が終わった後に講義を担当してくださった先生に質問をしてください。この一連の手順を踏んでおくと後々の志望理由書や志願理由書の制作、面接試験での質疑応答のとき、きっとあなたを助けてくれるはずです。
特に「情報系の大学」の総合型選抜を受験しようと考えているなら、何か一つ明確なアピールポイントを持っておくことが大切です。さらに言うなら、それは進学しようと考えている大学の学部に関係があるとなお良いです。例えば「情報系の学部」なら「C#を使ってゲームを作った事がある」や「BlenderでCGを作成した」などです。「工学系の学部」なら「CADを使ったことがある」などです。ここで重要なのは必ずしもそれを完璧にすることが重要なのではなく、それらを自分の手で触り、動かしたりした「経験がある」ことです。特にこの「経験がある」と言うのが重要です。世の中には「自分でサイトを作った」や「プログラミングの試験に合格した」といった経歴をもつ受験生もいますが、そう多くはいません。そういう人たちと張り合うのは無理でも、「その人たちには負けないだけの熱意や興味・関心がある」と面接やプレゼンテーションの場でアピールできれば大丈夫です。
総合型選抜では、受験する大学によって面接、プレゼンテーション、小論文、グループディスカッションなど様々な試験方法があります。しかし、大半の試験では受験生の思考力や興味、特定分野への理解力を評価するやめに、「情報技術を活用した社会問題の解決策」や「SDGsに関連した社会課題とその解決策」など現実の社会課題をテーマにした問題が問われることが増えています。こればかりはいくら勉強しても、明確に「正しい答え」にたどり着くことができるような物ではありません。むしろ「正しい答え」ではなく、「どのように考えるか」「自分の視点でどのような解決策を導き出せるか」を求められるのです。それに答えるために、「空想を大切にする」ということが大切だと思います。そもそも、課題に対する解決策は、最初は誰かの「空想」から始まりました。例えば、ライト兄弟が「人が空を飛ぶ未来」を夢見なければ、現代の航空機は存在しなかったかもしれません。皆さんが日頃から使っているインターネットも、「世界中の人々が瞬時につながることができたら?」と言う発想から生まれました。このように、社会課題を解決する最初の一歩は常に「誰かの空想」から始まっているのです。だからこそ最初から難しく考える必要はありません。まずは今の社会を見回して解決したい課題を絞ります。そして「こんな世界にしたい」「こんな物があったらいいな」と気軽に考えてみてください。それが最初の一歩になります。
面接についてですが、私の場合、プレゼンテーションをした後にその内容に関する質問をされる形式だったので、情報系の単語の意味とかは一通り押さえて試験に望みました。もちろん、練習回数を重ねることは重要です。なぜかと言うと、自分が想定して対策してきた質問を試験監督の先生がそのまま質問してくれれば、なにも問題ないですが、実際はそのケースは珍しいです。もしかしたら自分の提案したアイデアや解決策を根底から覆すような質問や、もっと本質的な部分に踏み込んだ質問がいきなり飛んでくるかもしれません。そんなときは、日頃の積み重ねでつけてきた力がきっと貴方を助けてくれます。
志望理由書、活動報告書の作成段階で「書くことが少なすぎて思うように行が埋まらない」と嘆いている人にとって総合型選抜は厳しいと思います。その後のプレゼンテーションや面接でも相当苦労するでしょう。そうならないためにも、今のうちから「経験」を重ねておくことを強くオススメします。
Dさん 広島市立大学 芸術学部 デザイン工芸学科 合格
私は総合型選抜で広島市立大学芸術学部デザイン工芸学科に合格しました。
私の場合、作品ファイルや自己推薦書、小論文、課題作品、面接が受験で必要な内容でした。私が受験で大切だと思ったことについてお話ししたいと思います。
1つ目に作品ファイルや自己推薦書についてです。美術学科への進学を考えている人は、これらに取り掛かる段階で自分の使う表現方法や自分のスタイルというものを明確にしておくことが大切です。これが後の課題作品制作に活きてきます。そして、これらは早めに取り組むことをお勧めします。短い時間でぎりぎりで作成すると出来上がりも最低限のモノになると思います。また、早めに取り組み自己分析しておくことが後の面接にもつながると思います。これは自分がどんな人間なのか、自分がどういうことをしたいのかなどを伝えるために大切な書類です。まずは箇条書き程度で自分の考えている進路について書き出してみてください。そこから徐々に文章にしていき先生などに添削してもらいましょう。何度も書き直して自分の納得のいくモノの仕上げてください。
2つ目に面接です。面接は総合型選抜でとても重要になるものです。私は5つの試験の中で最も合否に影響を与えるのが面接だと思ったので、何回も練習をしました。私の場合の面接の対策方法についてお話します。私はとにかく面接が苦手で臨機応変に対応することは不可能だと思っていたので、面接で言う内容を体にしみこませるように練習しました。文章を丸暗記するのではなく、毎日の隙間時間などでもいいので面接内容を思い浮かべて自分の答えを頭の中で整理するという方法です。言い回しもなるべく考えず、自分の伝えたいことが最低限伝わるように重要な部分だけでも覚えておくのがポイントです。面接の練習を何回も繰り返すことで別の表現方法を発見することにもつながります。面接練習をあまりしない方がいいという意見もありますが、私の場合は練習を繰り返すことで自信がつき、いい結果につながったので、自分の納得のいくまでやってみることをお勧めします。
3つ目は事前準備と人に意見を求めることが大切だということです。私の場合は、受験内容にテーマに沿って課題作品を制作するというのがありました。制作期間は10日ほどしかないので、作品ファイルなどの書類で自分の制作スタイルをはっきりさせ、このテーマならどんな作品を作るかといったイメージトレーニングなどを事前に行っていました。また、自分の場合はテーマ発表の前に粘土を用いて制作すると決めておいたので、ある程度の全体像がスムーズに想像できました。短い期間での製作は事前準備がとても重要になってきます。しかし、どれだけ準備をしても、自分の中にある引き出しは限られており、自分ひとりだけで制作するのには限界がありました。なので、自分が思い描いている作品や課題テーマに対する自分の考えなどを先生に相談し、たくさんのアイデアのもと制作に取り組みました。10日程度で制作しながらプレゼンについても考えないといけないので焦りはありましたが、少しでも迷ったら相談することをお勧めします。先生や家族、友人に相談してアドバイスをもらえていなかったから、最終的に提出した課題作品はできていなかったと思います。また、受験はどうしても不安でいっぱいになることがたくさんあります。正直に自分の内に秘めている思いを誰かに相談し、受験本番前までに精神を少しでも和らげておきましょう。受験は、いやでも自分の進路実現のためにいつかはやらないといけないものになります。後悔しないように全力で取り組んでください。皆さんの進路実現を応援しています。頑張ってください!
Eさん 愛媛大学 工学部 工学科 合格
私は愛媛大学工学部に一般選抜で合格しました。受験を通して私が大切だと思ったことについて、受験勉強を始める前、共通テスト、大学の2次試験の3つに分けて話そうと思います。特に、私は共通テストで失敗をして苦い経験をしたので共通テストの話を重点的にしていこうと思います。
まず、受験勉強を始める前で大切なことは受験しようと思っている大学において、どの科目が共通テストや2次試験で必要なのかを確認することです。国公立大学なら基本的に共通テストは全科目必要で、2次試験では文系なら国、英、社、理系なら数、英、理というのが多いですが、僕が受けた愛媛大学工学部の前期では2次試験は数学と理科1科目の2科目だったり、広島市立大学の情報科学部では情報の1科目だけだったりと、それぞれの大学や前期後期によって違う場合もあるのでよく確認しておいた方がいいです。特に、私立の大学だと必要な科目が入試方法ごとに違う事が多いので本当によく確認してください。
次に共通テストにおいて大切なことを伝えます。まず初めに、共通テストは全科目受けた方がいいです。理由は2つあって、1つ目は急な進路変更にも対応出来るから、2つ目は私立大学のいろいろな入試方法を受けられるからです。全科目を受けることでほぼ全ての大学を受験することが出来るようになったり自分の有利な入試方法を選べるようになったりして選択の幅が広がります。しかし、デメリットとして勉強量がとんでもなく多くなるので計画的にやらないと中途半端な結果になってしまいます。次に共通テストで注意しておいた方がいい科目についてです。注意しておいた方がいい科目は国語、リーディング、化学、情報の4つです。この4つは私が共通テスト模試とかたくさん受けて実際に本番で受けても問題量に対して時間が少なくて、かなり時間管理が難しいと感じた科目です。逆にそれ以外の数学や社会、物理といった科目は基礎が固まっていたらスムーズに解けるようになるので、模試を受けていくうちに慣れて時間がギリギリになることはなかったです。では、注意する科目はどのようなことに気をつければいいのかについてですが科目ごとに気をつける点が違うので4つの科目をグループに分けます。国語、リーディング、情報のグループと化学のグループに分けます。国語、リーディング、情報のグループは解く順番を考えておく必要があったり、工夫が必要だったりするグループです。いずれの科目も解きやすい大問が何問かあります。国語なら資料の読み取りの大問や古文漢文、英語なら最初の方の資料の読み取り問題や短めの文章の問題、情報なら資料の読み取り問題や知識問題などです。これらの問題で点を取れないと他の人と大きく点を離されてしまうため、初めに解くようにしたり、難しい大問を飛ばして解いたりすることが肝になってきます。実際に私は国語では初めに漢文から解いてその後大問1から順に解いたり、英語では長文以外を30分で解き切って、残りの時間で長文を丁寧に解いたりしたら時間内に解き切れるようになって、点数もかなり伸びました。情報について、私は順番に解きましたが周りの友達はプログラミングを飛ばして解いた人が多かったです。次に化学ですが、化学は他の科目よりも演習量がかなり必要です。計算問題は解き方を知って慣れておかないと解けない問題しかない上に時間も少ないので早く正確に計算する練習を何回もしておく必要があります。私は演習量が足らなくて共通テスト本番で化学が30点台になってしまったので第一志望校の岡山大学を諦める決断をしました。
最後に大学の2次試験において大切なことは焦らずに落ち着いて解けるようにしておくことです。2次試験では高校で受ける模試みたいに知ってる場所で周りに知ってる人がいる状態ではありません。知らない試験場で知らない人達しかいない状態です。そのため、そんな状態でもいつも通りのパフォーマンスを発揮できるように慣れておくことが大切です。慣れるためには試験会場が高校ではない模試をたくさん受けるといいです。例えば、河合塾の全統模試などは試験会場が河合塾広島校の場合が多く、周りもレベルが高い人が多いので実際の2次試験のような緊張した空気を体験できます。
受験は長いし、苦しいこともたくさんあって地獄のようなものですが、それを乗り越えたら楽しい時間が待っています。なので、途中で挫けそうになっても頑張って勉強を続けてください。その行動がこの先の人生で無駄になることは決してありません。私は皆さんが第一志望校に合格できるよう応援しています。頑張ってください。
Fさん 鹿屋体育大学 体育学部 スポーツ総合学科 合格
私は鹿屋体育大学に一般選抜で合格しました。
「終わった…。」3年生の夏、インターハイ出場をかけた最後の試合で私は結果が残せませんでした。つまり、それは進学するには学校推薦ではなく一般選抜で行くしかなくなったことを意味しました。入学試験まで残された期間は約5か月。私がこの5か月間で感じたことを2つにしぼり、みなさんに伝えたいと思います。
まずは「早いうちから大学について調べ、できれば実際に見学してみよう」です。私の場合、大学では体育学部で学びたいということは決まっていましたがどの大学に行きたいかが決まっていませんでした。ちょうど8月下旬に鹿屋体育大学でスポーツサイエンスキャンプが開催されることを知り、オープンキャンパスを兼ねて参加することにしました。実際にスポーツ科学の講義を受けキャンパスやスポーツ施設を見学したことで、絶対にこの大学に合格するぞという強い気持ちと受験モードへの切り替えにつながりました。しかしそれから入試科目について調べ、勉強を始めたので本当に大変でした。だからこそ進学したい人は早いうちから情報収集を始めてほしいなと思います。
2つ目は「勉強とスポーツは同じ。基礎基本を大事にし、自分のやり方を見つけコツコツ積み重ねることでしか力はつかない」です。テストのときしか勉強してこなかった私は始めるとすぐに眠くなる、テキストの文字量にため息が出る、高得点をとれるというサムネイルに惹かれて動画を見てしまう、など勉強から逃げていました。今だから言えますが、この時点での模試の判定はEでした。しかし、さすがにこれでは間に合わないという焦りや不安を感じ始め、そのときから変わりました。普通は応用問題を解き始める時期の中、私の場合はまずもう一度基礎基本に戻って、語彙を増やしつつ内容を理解することから始めました。基礎固めを終えてからは何度も同じ問題集や過去問を解きなおしました。塾に通ったことがないのでそれが正しかったのかどうかは分かりませんが、焦らず自分のペースを貫いたことが得点につながったと思います。一般選抜で受験する人が殆どいない体育コースでは多くの授業で共通テストの問題を解きません。普通科では受験対策の授業があるのに、という焦りや不安も正直ありました。3年間、部活動に時間をかけていた私にとって、受験勉強は精神的にキツイものでした。残り1か月のところでなぜかやる気が出ず勉強できない日が続きましたが、部活のチームメートやクラスメート、先生方からの応援のおかげでその状態から抜け出せました。また、やらないで後悔するよりやって後悔したほうがいいという自分の信念を思い出し、共通テストまで全力を傾けることができました。
最後に「人間万事塞翁が馬」という言葉を紹介します。これは「私たちが経験する出来事には一見、不運に思えたことでも後になってみれば実は幸運につながったり、その逆だったりする」というたとえです。私は目標としていたインターハイに行けずとても悔しい思いをしましたが、そのおかげで受験を経験し、学力だけでなくこれからの人生を歩むために必要な力や気づきを多く得られたと感じています。自分を追い込めるのは自分しかいません。また自分の気持ち次第で可能性は広がるということを忘れないで一時的な試練に動じることなく、長い目で前向きに捉えて頑張ってほしいという願いを込め、紹介しました。
合格した日にはたくさんの人にお祝いの言葉をいただき本当に頑張ってよかったと思いました。在校生の皆さんの参考になる話が少しでもあれば幸いです。
Gさん 県立広島大学 地域創生学部 地域創生学科 地域文化コース 合格
私は学校推薦型選抜で合格することが出来ました。私からは皆さんに受験を通じて大切だと思ったことと学校推薦型選抜のことについてお伝えしようと思います。
まず、受験を通じて大切だと思ったことを2つお話しします。
1つ目は、好きなことには全力で取り組むことです。好きなことは勉強や進路に関係なくても構いません。私は絵を描くことが好きで、在学中は美術部に入り、作品制作に励みました。私が進む進路は美術に直接関係は無いけれど、美術部で活動した経験や作品制作で培った集中力や計画性は、受験勉強や面接でとても役に立ちました。皆さんも好きなことには、全力で取り組んでたくさんの経験を積んでください。その経験で得た力は自分の武器につながります。
2つ目は、日々の授業や定期テスト、課題に本気で取り組むことです。当たり前のことですが、受験を通して本当に大切なことだと改めて感じました。学校推薦型選抜では、ある程度の成績がなければ受験することすらできません。私はずっと一般選抜でいこうと考えていましたが、家族と話して三年生の夏休みの三者懇談という本当にギリギリの時期で受験方法を変えました。総合型や一般選抜でいこうと考えている人でも、もしやっぱり変えたいと思った時に変更できるよう内申点を上げておいて損はありません。また、どの大学を目指すのかまだ進路が決まっていない人も、行きたい大学が決まった時に成績が理由で諦めてしまうということがないように、授業や定期テスト、課題に真剣に取り組んでください。勉強を頑張るということは、自分の選択肢の幅を増やすということです。進みたい進路へ進むために日頃から勉強を一生懸命に頑張ってください。
次に、学校推薦型選抜についてお話します。私が受験した大学は小論文と面接がありました。
小論文では、まず志望する大学の過去問や別の大学の似た学部の問題などに取り組み、小論文の書き方を学びました。私が受験した時は、過去問と問題の形式が違ったので、色々な形式の問題に取り組むことをお勧めします。また、今から出来る対策として、日頃から本を読んでください。時間内に長文を読み、自分の考えをまとめるという形の小論文の問題では、文字を早く読み、内容を正確に理解することなどが求められます。そのため、本を読み、長い文章を読むことに慣れておく必要があります。自分の興味のある分野の新書を読むことが一番ですが、本を読むことが苦手な人は短い小説を読むことから始めるといいと思います。この方法は共通テストや国公立大学の二次試験の国語でも役に立つので、ぜひ本を読むということを習慣づけて下さい。
面接では、質問されると予想する内容とそれに対する答えをたくさん考えます。しかし、それを全て丸暗記することは難しいし、もし緊張で忘れてしまった時に何も言えなくなってしまいます。なので、重要なポイントだけをしっかり頭に入れ、自分の言葉で話せるように練習することが大切だと学びました。また、面接官がどんなことを質問するのかは分かりません。知識の引き出しは多いに越したことはないので、志望している学部や学科に関する情報はしっかりチェックして、どんな質問にも対応できるように準備して下さい。
早めに受験への準備を始めて損はありません。今日からでも受験に意識を向けて取り組んでみてください。皆さんがそれぞれ進みたい道へ進んでいけるよう心から応援しています。
Hさん 山陽女子短期大学 臨床検査学科 合格
私は、山陽女子短期大学に特待生選抜で合格しました。私が受験生として過ごしてみて大切だと思ったことを3つ伝えたいと思います。
1つ目は、定期テストや提出物を大切にすることです。私が受けた特待生選抜は、受験基準の中に高い評定基準があります。この選抜は、今年度から始まると3年生の6月に行ったオープンキャンパスで初めて知りました。私はギリギリ基準をクリアしており、受験を受けることができました。学校で良い成績を取っておくといいことがあるので頑張りましょう。その勉強法は特別なことはしていません。私は、テストの5日前には提出物を終わらせようと心掛けていました。提出物を早く終わらせることで、ワークを何度も繰り返したり、苦手な部分を深く勉強したりするなど、有意義な時間を過ごすことができました。また、勉強をする際にはメリハリを大切にしていました。勉強をする時間を最初に決め、その時間はスマホやタブレットをなるべく触らないようにしていました。こうすることで、素早く切り替えることができ、集中して勉強することができました。
2つ目は、部活動は全力でやることです。私は書道部に所属しておりました。2年生のときに、広島県高等学校総合文化祭で賞を取り、広島県代表に選んでいただきました。そして全国高等学校総合文化祭に出場することが出来ました。私はこの経験も合格の後押しになったのではないかと思います。私は、部活動がある日は少なくとも1時間は勉強しようと心がけていました。しかし、大会前や文化祭前は忙しく、勉強が疎かになってしまいそうになりました。けれど、テスト勉強や部活の計画を早めに取り掛かることで、時間に余裕ができ、勉強と部活を両立させることができました。また、マイスケにその日にやったことを書き、次の日の目標を立てていました。1日にやったことを整理することで、今の自分に必要なことを知ることができます。
3つ目は、先生の力を借りることです。私は、受験をするまで面接も小論文もあまり経験したことがなく、とても不安でした。また、特待生選抜は今年度から始まったため、過去問がありませんでした。そのため、何を練習すればいいか分かりませんでした。けれど指導の担当してくださった先生に、何度も小論文の添削や面接練習をしていただきました。そのため、本番では堂々と受験に挑むことができました。また、先生に見てもらうことで、自分では気づけない視点やアイデアを得ることができます。必ず人の力を借りてください。
私たちが普段から頑張っている勉強や部活動は必ず後になって実を結びます。良いことがあると信じて頑張ってください。応援しています。
Iさん 安芸高田市消防本部 内定
私は安芸高田市の公務員試験を受験し、安芸高田市消防本部に就職しました。今回は私が公務員試験を受けるにあたって取り組んだこと、また、これから公務員試験を受けようと考えている人はぜひとも取り組んでもらいたいと思っていることを3つに分けて紹介します。
1つ目は事前に受験する試験の内容を調べておくことです。ひと括りに公務員試験といっても職種や地域によって試験内容は変わります。例えば、警察官や消防士の試験には学力試験の他に体力試験がありますが、他の職種では集団討論と呼ばれる試験があったり、その職種の独自の試験があったりします。また、同じ消防の試験でも団体によって科目数や配点、試験時間などの内容が異なります。そのため、事前に受験する試験の内容を詳しく調べてそれに合わせた勉強をしていく必要があります。
2つ目は複数の問題集を活用することです。公務員試験の問題は1つ1つは難しくない分、出題される範囲は中学校から高校まで含まれており、科目数も多いためかなりの量を勉強する必要があります。そこで、複数の問題集や過去問を解くことで出題されやすい問題や範囲を絞ることができ、効率良く試験の対策を行うことができるようになります。また、問題集以外の勉強法としては中学校の教科書を活用することをおすすめします。先程話したように公務員試験の問題は範囲が広い分、内容は難しくありません。なので、勉強する範囲が決まったら、内容を理解しやすい中学校の教科書を活用することで必要な知識を広く浅く身につけることができます。
3つ目は公務員専門学校で行われる講習会に参加することです。公務員専門学校は定期的に高校2・3年生を対象とした試験に向けた講習会を無料で行っています。私は勉強を始めた当初、何に手をつけたら良いのか分かりませんでした。そんな時、この講習会の存在を知り実際に参加したおかげで試験に合格することができたと思っています。この講習会では専門学校生と同じ授業を受けられる他、模擬試験を受けてその解説を聞くこともできます。公務員試験は今までみんなが経験してきた試験とは異なります。そのため一人で勉強したり学校でアドバイスをもらうというのが難しいという人が出てくると思います。そういう人にこそ、こういった講習会に参加して勉強のスタートラインに立ってもらいたいと思っています。
最後に、これは公務員試験とは関係なく全ての生徒に覚えてもらいたいことです。それは結果を求めすぎないことです。結果を求めすぎると不安になり、集中力も低下します。私は本番までに何度か模擬試験を受けましたが大幅に点数が上がることはありませんでした。それでも毎日勉強を続ける中で解けなかった問題が解けるようになったり、初見の問題にも対応できるようになったりと成長を感じることはありました。点数や結果は大切ですが、そこに行きつくまでの過程の中で自身の小さな成長に気づくことが長く苦しい受験をのりきるために必要になると私は思います。焦らず急がず、時に立ち止まり、時に手段を変え、みなさん全員が望む結果にたどりつくことを心から応援しています。